組曲「義経」〜夢魔炎上陰陽座歌詞情報

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楽譜

アクセス回数：224回リリース日：2005年6月22日

組曲「義経」〜夢魔炎上

作詞	瞬火
作曲	瞬火
唄	陰陽座

剥き出しの骨を爪でつと掻き裂く
虚ろなる病みの睡(ねむ)り醒ます様に

抑えきれない欺瞞(ぎまん)の棘が
此の身を刺す謀(はかり)を張り巡らして

世に仇なすのが悪
其れを誅(ちゅう)するが正義
有事(ゆうじ)には再びその天地が返り
畢竟(ひっきょう)、私は今、悪か

何かを果たし乍(なが)ら
誰かに疎(さげす)まれ
叫びは返す返す明かりを
探し求めて

望みは漂うだけ凍える
哭(ね)が今消えゆく風に千切(ちぎ)れて

無明の睡(ねむ)りに
疲れ迷い誰(た)そ彼(がれ)る
失意の韜晦(とうかい) 冥(くら)き星を数えて

盞(うき)に浮かぶ花弁
深い闇に揺蕩(たゆた)う
胸に宿る火の鳥は
何時の日か雁になる

柘榴(ざくろ)になり果てる己(おのれ)の頭に
群がる埋葬虫(しでむし)は兄の面(つら)をしている

殺(あや)めた数だけ愛を手に入れると
無間(むけん)の奈落(ならく)も一躍に跳べると

髑髏(どくろ)に口付ける虚栄の猿(ましら)は
そ知らぬ素振りで誰か為に唄う

殺(あや)めた数だけ穢(あい)に塗(まみ)れていると
無間(むけん)の奈落(ならく)に真逆(まさか)に呑まれると

嗚呼(ああ) 徒(いたずら)に一縷(いちる)の陽を求めても
嗚呼一向(ひたすら)に
異郷の地に転(まろ)びて落ちる

渾(すべ)ては
渾ては一族の名を賭(と)して
渾ては
渾ては亡き御父君(おんちちぎみ)の誇りを賭して
犯した不文律も罪科(つみとが)も
殺めた命さえも
あなたと新しい時代の
理想郷の為だというのに

もうよい、黙れ
詭弁を弄(ろう)すな政(まつ)れぬ虎よ
我は今、汝という夢魔(むま)を燃やす

振り仰いだ鈍色(にびいろ)の空に
刻(とき)が夜を連れてくる
激(ふれぶみ)よと交わす言葉も
明(あか)る色を失ってゆく

もう逃れられぬなら此処で果てるとも
只其れで此以上離れないのなら

抱き寄せて抱き締めて抱き留めてもう一度
束の間の別離(わかれ)でも曇(く)らさぬ様に
愛されぬ相舞(あいま)えぬ相生(あいお)えぬもう二度と
惑う夢の中(うち)に
彷徨う声にならぬ嗚咽を白い雪が嗤(わら)う

抜け抜けと舞いおって命乞(いのちご)いのつもりか
されど子は別じゃ後(のち)の憂いとなろう
殺してしまえ

何故このような惨(むご)い仕打ちを
己が命を取られた方が増しで御座います
ああこの子だけはあの人に抱いて欲しかった
お許し下さいもう逢えませぬ

望みは漂うだけ傲(おご)れる
嶺(ね)が今移ろうまで
其処に降る雨は躊躇うだけ凍える
哭(ね)が今消えゆく風に千切れて

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